バターバタバタ
モモフクのお菓子に使うバターは3種を使い分けているのですが、そのうちのひとつがただいま…
残念ながら製造中止となってしまった高岡醸造さんの日本初の国産ダークラム、ルリカケス。
製菓でもよく使われるマイヤーズラムとはまったく個性が違いました。
焼酎や紹興酒のような雰囲気と味わい、でも香りはとても華やかなラム。目隠しして口に含んだら焼酎かな?とも思うのに、鼻に抜けていく華やかな香りはまさしくラム。高岡醸造さんは奄美の徳之島にあります。
私は台東区のふくはら酒店さんで年に一度、一升瓶で購入していました。ふくはらさんの周辺は細い一方通行の道が多くて、駐車もしにくいため自転車で行くのがベスト。帰り道は前かごにルリカケスの一升瓶をガタゴトさせながら鳥越神社、おかず横丁と走っていました。
お酒の製造方法はわからないけれど、これ、逆の発想で、ラムというよりも焼酎と名打って世に出したならどうだろう、
そしてもっとおせっかいだけど、ラベルをモノトーンのシンプルな線描画のようなルリカケスのデザインにしたら相当ヒットするのでは、と
妄想を働かせながら私はこのお気に入りのルリカケスで焦がしバターとコーヒーのアーモンドのお菓子を焼き、アイシングをかけてきました。
コーヒーとの相性が抜群だったこのラム酒でもうお菓子を作れなくなってしまうのはとても残念です。
奄美の生ザラメとルリカケスラムがそろってこその美味しいお菓子でした。
小声でつぶやきますけれど、ロックで飲んでもかなり好きで(ごくごくたまーーーーに、です。)
海からの風がサトウキビ畑をザザーーーッと吹き抜けていく、そんな徳之島の風景を想像しながら口にふくむと、
なんだか海風で髪がゴワゴワになる感じまで想像できました。
マイヤーズラムもお上品で万能ですが、これからしばし国産のラム酒を探していきます。
いつか出会えたら、お菓子の名前もルリカケスから変わります。