シュトレンについて
街はそろそろクリスマスシーズンとなり、そろそろいろんなお店にシュトレンが並び始める頃ですね。こ…
秋冬になり、街の風景がセピア色になり始めるとともに、私の作るお菓子達のお顔も茶色が多くなります。
こちらは、2種類あるももふくのフルーツケーキのひとつ、ナンシー。 スパイスフルーツケーキです。
シナモン以外のスパイスを使ったお菓子というものは 日本ではまださほど市民権を得ておらず、
スパイス、という響きにどうしても つんつんとんがった辛い味のイメージをお持ちになって、敬遠されるかたが多く
いらっしゃるのですよね。
でも私は大好きで、スパイスと言えど、使い方次第でこんなにも優しく柔らかな雰囲気のお菓子が焼き上がることを知っていただけたら、
と思い かれこれ20年ずっと変わらぬレシピで焼き続けています。
スパイスのお菓子を作るお店は多いですが、使い方、合わせ方、配合具合、作り手さんのお好みと表現の仕方で、その味わいは大きく変わります。小さな個人のお店でスパイスを使ったお菓子を見かけると真っ先に選びます。
ゆっくり家で頂きながら、それがとても好みの味だったりするととても嬉しくなって、このお菓子を手渡して下さった作り手さんのことを思い出し、あのかたはこんな風に素材合わせをされるのだなぁとほのぼのとした気持ちになります。
私の中で、シュークリームが好みのタイプだとそのお店のお菓子はほぼ好きなタイプである、というロジックがあるのですが、
スパイスの使い方が好みのタイプだと、という言葉も同じくあてはまると、最近気付いたことのひとつなのでした。