シュトレンについて
街はそろそろクリスマスシーズンとなり、そろそろいろんなお店にシュトレンが並び始める頃ですね。こ…
営業日は朝早くから4台のオーブンフル稼働。どんどん焼き上げ、それを切ったり包んだり並べたりと、ひと息つくひまも無いまま作業しています。そんな中、時々ですけれど、だいたい11時半頃にドアをちょっと開けて、もう買ってもいい?と70代後半くらいの男性のお客様がいらっしゃいます。何かのご用事を済ませる帰り道にここを通るとのこと。毎回ポケットから千円札を出して、これで買える何かおすすめを選んでよ!と私に任せてくださいます。開店は13:45分からなので、お断りすることもできるのですけれど、それをやれない、できない、ダメな理由なんかはひとつもないので、いつもどうぞどうぞと、入っていただいています。まだ完成していないお菓子もありますが、その時並んでいる中から3つくらい、選んでお包みしています。
そろそろお顔なじみになった頃、
甘いものがお好きですか?と伺ったところ、ニッコリ、そしてちょっと照れて、
「イヤイヤ、俺じゃなくてね、母ちゃんにお土産だよ!」と。
素敵!!
それからしばらくしたある日、今度は営業時間に奥様とおふたりでご来店されました。奥様曰く、「ここのアップルパイが大好き!本当においしいわ!昔食べていたりんごとおんなじ味がするの。母が良く煮てくれてね。」と嬉しいお言葉を頂きました。
日々の仕事の活力となるのはこういう時。夜遅く、仕込み中にふと思い出しては、さてもう一息がんばろう!と思っています。